便利な感じがするけど実際のところはどう?地下室を作るときに注意したいこと

便利な感じがするけど実際のところはどう?地下室を作るときに注意したいこと

日本ではまだまだ一般的ではない「地下室」ですが、最近では狭小地などでプランニングされることが増えてきました。地面よりも下の空間にある部屋なので暗いイメージがあるものの、プラスαの部屋として楽器の演奏をするスタジオや映画を大音量で楽しむシアタールームなど、魅力的な空間として注目されています。

しかし、注意しなければならないデメリットと言えるマイナスポイントにも目を向け、しっかりと確認しておくことが重要です。

◆地上の部分よりも建築のコストが高くなる

地上に建てる場合と比べると、地下を作るときは手間がかかります。機械を使用して掘削する、掘った土の処分、掘ったあとに周りの土が崩れることを防ぐ対策、電気工事や空調工事など、いろいろな工事が必要になるのでその分費用は高めとなるでしょう。

また、地盤が緩いところで地下室を作るのはリスクがあるので、地盤調査も欠かせません。結果的に地盤が弱ければ「地盤改良」も必要になりますよね。

土地や空間のプランニング状況にもよりますが、建築にコストがかかることを前提に検討すべきでしょう。

◆結露問題に注意する

窓がなく、空気が抜けていかない地下室では、地下室の壁と土中が接する面で「結露」が起こりやすくなります。とくに、水はけが悪く地盤状況が悪い立地だと結露に悩まされる可能性があり、「快適になるはずだった地下室が不快な部屋」となるかもしれません。いつの間にかカビが発生し、居心地の悪い空間になると後悔しますよね。

地下室といってもさまざまなタイプがあり、地下室と土の間に空間を設ける「ドライエリアタイプ」なら、窓から採光や換気もできます。従来の「暗い」という地下室とは真逆で、明るく雰囲気の良い空間づくりができるでしょう。

地下室づくりではじゅうぶんな結露対策が必要です。

◆防水対策も重要

大雨が降ったとき地下室内に水が流れ入らないような対策をしっかりと行わなければなりません。地下室施工の実績が多いハウスメーカーや工務店では、独自の技術で止水効果の高い建築工法を開発しています。施工会社を選ぶときにも「地下室施工が得意か」という見極めも大事なポイントとなるでしょう。あらゆるリスクを想定して「安全な地下室」を追求している施工会社に依頼したいものです。

◆まとめ
地下室は、限られた敷地を有効活用できそうな嬉しいメリットがある一方、コスト面の高さや結露問題、防水対策など施工には細かな配慮が必要です。快適で魅力溢れる空間にするため、施工を検討するときには「地下室を作る注意点」を知ることからスタートしましょう。