住宅ローンとも大きな関係が?!再建築不可物件を買おうとするときにおさえておくべきポイント

近頃はリノベーションが流行していることもあり、マイホーム購入で中古物件を選択肢に入れる人も増えています。中古物件のなかでも、目を惹くようなお手頃価格の物件には思わず飛びつきたくなるかもしれませんね。

ただ、周辺相場と比べてかなりお得に思える物件は、よく見ると「再建築不可物件」という記載があることも…。

古くからの住宅街などで見かけることがある「再建築不可物件」ですが、住宅ローンとも関係しているので内容を知っておくべきです。

◆再建築不可物件の意味とは?

全国にはさまざまな土地がありますが、必ずしも家を建てられるわけではありません。現在の建築基準法の規定がクリアできていない土地は、「家を建ててはいけない」と定められています。

ただ、すでに建っている家を壊すわけにはいきません。そこで、「今の家を壊した後には、新しい家を建てられない」という意味を持っているのが“再建築不可物件”です。

再建築不可物件でよく見られるのが道路との関係性が悪い物件。「土地に接している道路幅が4m未満」「4m以上の道路に接していても敷地の間口が2mに満たない」などの物件が代表例です。

◆再建築不可物件は住宅ローンが組みづらい

中古住宅で価格がお手頃でも、住宅ローンでマイホームの購入を考えている人が多いかと思います。基本的に、再建築不可物件は住宅ローンが組みづらいです。そもそも、住宅ローンは、購入する不動産を担保にして資金を貸し出すものですから、担保の価値が重視されます。住宅ローンの返済が滞ったときには、金融機関側は担保を売却することで貸したお金を回収できるからです。

つまり、再建築不可物件のように、今後の流通性が低い物件は「担保価値はない」との判断となってしまいます。返済滞納が起これば、金融機関側はお金を取り戻せませんよね。このような理由から、一般的な銀行では住宅ローンで融資を受けるのが難しいでしょう。

◆再建築不可物件でも購入できる方法はある?

「○○銀行」「○○信用金庫」など、一般的な銀行の住宅ローンは難しいですが、ノンバンク(信販会社、クレジット会社)が展開しているローンなら利用できるかもしれません。ただ、金利は高くなることを覚悟しておくべきでしょう。

また、住宅ローンは難しいですが、リフォームローンなら再建築不可物件でも利用がしやすいです。しかし、借入金額は少なめです。「貯蓄を購入金額に回せる」など頭金を多く準備できる人は検討できる物件かもしれませんね。

◆まとめ

住宅ローンが難しいので、再建築不可物件を購入する際は、資金面のことをしっかり考えておく必要があります。また、安く購入できてお得感がある物件ですが、将来的に建て替えや売りにくさの問題も背景にあります。

購入する時点の築年数や傷み具合にもよりますが、「今後売る予定があるのか・リフォームしながら住み続けられるのか」など、総合的な観点から購入を検討してみてくださいね。