「2階リビング」を導入する前に!しっかり押さえておきたいデメリット

「家族との団らん」や「お友達とのティータイム」など、住まいのなかでもパブリック空間と言えるリビング。都市部など住宅が密集しているエリアでは、日当たりの良さから「2階リビング」が人気となっています。ただ、メリットばかりに目を奪われてしまうと「失敗した…」という結果にも繋がります。

今回は、「2階リビング」のデメリットについて、家づくりの前に知っておくべきポイントをお伝えしていきます。

◆玄関までが遠い…!家のなかの動線が長くて大変

「玄関チャイムが鳴って1階に降りる」「買い物の重い荷物を2階に持って行く」「起床後に2階リビングへ昇り、外出のために1階へ降りる」など、1日のうちに何度も階段の昇り降りが必要となるのが2階リビング。

年齢が若ければ、階段の昇り降りはあまり苦痛にならないかと思います。しかし、足腰が弱くなってくると生活していくうえで重荷になり、高齢世代には厳しい環境と言えるでしょう。

また、勾配がキツイ、形状が真っ直ぐなど、階段の形状によっては若い世代も油断はできません。急いで駆け降りてケガをすることも。1日に何度も往復することを見越して、安全性を特に重要視したデザインの階段にすべきでしょう。

◆子供との距離が遠くなる?子育ての心配が増えるかも

2階にリビングを配置した場合、一般的には子供部屋は1階になることが多いもの。外出先から帰宅した子供がリビングを経由せずに、玄関から自分の部屋に直接入ることもできます。何も言わずに出かけることも可能なので、コミュニケーション不足となることもあるかもしれません。

また、深夜遅い時間に子供部屋の窓から友達が出入りするなど、思春期には心配なことも増えるでしょう。

◆水まわりを使用するときには家族同士の配慮が必要

リビングの周りに、浴室、トイレなどの水回りも2階に配置することが多いかもしれません。2階で水を使用するということは、1階に排水が流れるということ…。1階の部屋に、排水の音が聞こえるのは仕方のないことかもしれません。遅い時間帯に帰宅した家族がキッチンを使う、あるいはお風呂に入るなど、寝ている家族が起きてしまうことも。ライフスタイルの違う家族が暮らしているときには、お互いの配慮が必要になるでしょう。

◆夏には暑く冷房代がかかるかもしれない

日当たりが良いメリットがある2階リビングですが、夏季にはそれがデメリットとなるでしょう。基本的に、暖かい空気は1階よりも2階に流れていきます。「太陽の光が射しこみ明るい」と同時に暑くなるのは避けられません。冷房を使用しても「あまり冷えない」こともあり、光熱費の負担に影響が出ることもあるでしょう。

◆まとめ

今回の記事では、2階リビングで考えられるデメリットをいくつかお伝えしました。

ただ、家族構成や生活スタイル、リビングの向き、周辺環境、買い物の仕方、来客の頻度などによっては、それほどデメリットと感じない人もいるかと思います。デメリットを踏まえつつ、「どんな点を重視したいか」について家族でしっかり話し合うことが大事ではないでしょうか。