【不動産購入】どんな意味がある?不動産売買契約時に必要な“手付金”を解説
不動産の売買契約のときに「手付金」というものがあります。なんとなく耳にしたことがあっても、その詳細までは知らない人が多いのではないでしょうか。
「手付金は購入費用とは別物なの?」「誰に支払うものなの?」「契約が白紙になったら戻ってくるの?」「決済時にはどんな清算方法になるの?」など、さまざまな疑問が浮かび上がってきそうですね。なにも知らないまま、契約を進めるのは不安です。
まずは、手付金の意味について知ることからはじめましょう。
◆手付金っていったいなんのために支払うの?
手付金には、売主と買主のどちらかが契約を解除するときの事態に備える「解約手付」、当事者に契約を続行できない違反があったときの違約金的な意味合いの「違約手付」、契約が成立したことを証明する意味合いの「証約手付」…というように、手付金にはいくつかの種類があります。不動産を購入するときに支払う手付金は、そのなかのうち「解約手付」にあたります。
- ◎解約手付って?
- ◎売主側が契約を白紙に戻そうとしたら手付金はどうなる?
不動産の購入は、いろいろと順番を踏んでから進むため、契約をしても実際に引き渡しが行われるまで1か月以上かかることが多いですよね。
契約が終わって「家が売れる」と安堵している売主にとって、契約後に買主から「やっぱり購入は中止にします」と言われると困りますよね。新たな購入希望者を探すために宣伝活動を再スタートさせる必要があるので、ダメージが大きいものです。
そこで、手付金を契約時に保証金のような形でおさめ、ドタキャンされたときに売主側に手渡されます。これが「手付金」です。買主側の事情により「購入を止める」というケースなら、支払った手付金は戻ってきません。
逆に、売主側の理由で契約が白紙になるときは、支払った手付金を買主に返還、さらにそれと同額を罰金的な意味合いで支払われます。
手付金は、売主おとび買主にとっても「この契約を止めないように」という意思を表示するためのものでもあるのです。
◆決済のときにはどうなるの?
あくまでも「解約した場合の保証金」のような形なので、無事に決済まで進めば返還されるお金です。
ただ、手付金は返還したとしても、決済時には物件代金を支払いますよね。「手付金を返してもらう・売買代金を払う」とやり取りが複雑化しないため、手付金は売買代金に充当されることが多いです。手付金を差し引いた残金を決済のときに支払う形が一般的でしょう。
例えば、3000万円の物件で150万円の手付金の場合、決済時には2850万円を支払うことになるかと思います。
手付金の額や支払い方法などは、契約時に不動産会社から説明があるはずなので、しっかり確認しておきましょう。
◆まとめ
買主としては不測の事態で契約を解除するケースもあるかと思います。戻ってこなければ、手付金の額によっては生活にもダメージがありますよね。
契約時にまとまったお金を出す「手付金」。知らないまま契約すると「手付金ってそんなものだったの!?」とビックリするかもしれません。慌てないように、しっかりと事前に確認しておいてくださいね。